今回は、研削時に加工物に焼けたような模様が出たりする状況や原因、対策を記述します。
焼けの状態とは
研削中に材料の表面が赤茶色や黒ずんだり、材料や表面処理により白く濁ったりして、金属の光沢がない状態になること。材料の真円度は悪く、回転させると振れが大きくなります。
焼けの発生原因
- 研削液の量が少ない(出ていない、かかっていない)
- 研削切り込み速度が早すぎる
- といしが材料に合っていない
研削液の量が少ない(出ていない、かかっていない)
基本的にこの原因がほとんどです。焼けてしまう原因は、研削液(クーラント)で冷やせていないからです。研削液の吐出ノズルのバルブをめいっぱい出しても焼ける場合は、吐出量UPさせるなどが対策になります。もしも大量に研削液がかかっていても焼けてしまう場合は、研削液以外の原因の可能性が高くなります。
研削切り込み速度が早すぎる
焼けとは、といしと加工物の摩擦熱が高温になるために出る症状なので、この摩擦熱を抑えられないほど高温にしない研削条件にしなければなりません。よって、加工の研削送りの速さを遅くしてみましょう。もしも遅くして焼けが解消したら、その条件(研削送り速さ)がそのといしで加工できるMAXの速さとなります。
やたらと加工条件を遅くしなければ焼けてしまう場合は、次の原因が考えられると思われます。私の加工条件でφ1.0mm/minより遅くしないといけないような条件は、次の原因になると思われます。
といしが材料に合っていない
これは、そもそもになりますが、材料に合わないといしを一生懸命擦り付けてしまっている状態のために焼けてしまうことになります。研削で使用するといしの一般的な粒度は#80前後ですが、例えばこれが#1000の粒度のといしだと加工物は研磨されずに磨かれる(加工物表面がピカピカになる)だけとなり切り込もうとしても加工物は削れません。なので焼けてしまいます。
以上がやけに関しての私の見解になります。おおよそ研磨でのやけに関しては上記になると思いますが、他にも何かあればここのコメントからご意見をいただければと思います。
以上、ありがとうございました。
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