円筒研削盤で出てしまう”研削ビビり”について

 今回は、研削ビビりについて私の体験を書き込みます。結論から言うと以下に記載したものがおおよそ原因になります。

加工切り込みが速い

 イメージしてみるとわかると思いますが、といしってつぶつぶの集まりなので、意外と加工物を研磨しても簡単に研磨できるものではありません。といしそれぞれ特徴(硬い、柔らかい、粗い、細かいなど)があるので、その特徴を超えた切り込み送りでといしを加工物に当てると、加工物が研磨できないのにといしがどんどん前進してくるもんだから、逃げようとして振動します。これが表面にビビりとして出てきます。

 対策は、加工切り込み速度を遅くします。

加工物の回転が速い

 ”1. 加工切り込みが速い”に似ているのですが、加工では加工物を回転させて研削します。この回転が(といしの能力を超えて)速すぎると、加工物が削れないのにといしがどんどん前進してくるもんだから、逃げようとして振動して、ビビリとして出てしまいます。

 対策は、加工物の回転を遅くします。

研削といしの目詰まり

 今度は、といし自体の問題です。といしで削る時、加工された部品の切粉はよくといし表面にくっついちゃいます。それがといし表面の凹凸を埋めてしまうとといし自体がつるつるして研磨出来なくなります。そうなると、加工物の表面を削らなくなり、といしは押すだけになるので、振動してビビりとして出てしまいます。

 対策は、といしをドレスしてやります。

そもそもといしが合っていない

 加工物の材質がいろいろあるように、といしもいろんな種類が世の中にはあります。一般的には、万能といしとしてWAといしであれば、どれでも研磨出来ますが、硬い材質を研磨する場合はといしも硬いほうがいいです。そのような性質や相性があるので、加工物によってといしも変えて研磨作業をします。

 対策としては、購入しているといし屋さんに相談する!に限ります。

以上、研削ビビりが出た時の原因、対処方法を挙げさせて頂きました。今後のお仕事にお役立てしていただければと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました