ある夜のこと
今日も息子の帰りが遅い。
塾が終わったあと、友達と話し込んでいた、というのが定番の言い訳。帰宅は22時半を過ぎることもあります。
「遅くなるなら連絡ぐらい入れなさい」と言えば、「ああ…。」と空返事。
「何してたの?」と聞けば、「別に…」とスマホを見たまま答える。
これが、反抗期というやつなのでしょうか。
親の言葉が届かないと感じるとき
反抗期の中学生にとって、親の干渉は“敵対行為”にすら映るようです。
私たちが「心配」や「常識」だと思って言うことも、彼らには「信頼していない証拠」や「自由の侵害」と受け取られているような感じです。
でも、こちらにも親としての ”思い” があります。
節度なく、ただ自由気ままに過ごしてほしいわけではない、いいわけではない。
「遅くまで外にいること」が問題ではなく、「責任ある行動ができているか」を見ているのです。
では、親(私)はどうあるべきなのか?
私自身、何度も試行錯誤しています。
その中で、少しだけ「うまくいったかもしれないな。」と思える対応を以下にまとめてみました。
① 怒りよりも、“不安”を伝える
「何時に帰るか分からないと、心配なんだ」
感情的に怒鳴るより、自分の“感情”を正直に話してみると、意外と伝わりやすいです。
「管理したい」ではなく「信じて待っているんだよ」というスタンスを伝えるのが大切です。本当に管理してはダメなんですよね。ここを勘違いしてしまう親が子供の感情を助長してしまいます。
ダメなことをやったかどうかわからない時点では、追求しない姿勢(信じている状態を維持)。ダメなことをしていたとわかった時点で、話し合いとルール決めをしています。
やってはダメなことをしてしまわないように完璧に管理することは、ほぼ諦めましょう。ここは親として大きく心を広げるしかないと覚悟が必要。
② ルールは“話し合って”決める
「塾後は、22時までには帰ってきてほしい。どう思う?」
「もし遅くなるときは、事前にLINEを入れてくれる?」
一方的に決めると、反発されるだけです。
彼の意見も聞きながら、一緒に「我が家のルール」を作るようにしてみました。
ここでの注意点は、定期的に内容をお互い確認することです。ある程度期間が経つとその時の状況で守れないことが徐々に増えてきたときに、ルールなんておざなりになってしまいます。
③ 責めるより、“信じて任せる”
息子が遅く帰ってきた夜、以前ならすぐ小言が出ていました。
けれど最近は「今日は遅かったな。どうした?」と普通に聞くだけにしています。
息子も1人の人間という意識で、過干渉にならないようにする。ここは非常に難しいところです。
本当に何もなくてただ遅くなる場合や、他の人に迷惑をかけている場合かが分からないですが、そこで追求をするのは反発してくるので、もしも何かあったらわかった時点で話し合いを行うようにします。
成長と自由のあいだで
中学生という年齢は、大人になりかけているけれど、まだまだ不安定です。
親にとっては、「もう子どもじゃない」と思いつつ、「まだ危なっかしい」と感じる時期です。
でも、きっと息子なりに、社会と友達と、自分との距離を探しているのでしょう。
その過程を、見守るしかないのかもしれません。
ただし、黙ってすべてを許すのではなく、「いつでもここにいる」というメッセージだけは届け続けなければいけません。かなり忍耐が必要になるかもしれませんが、これが相手と寄り添い心を繋げる方法となります。
最後に
思春期の子どもとの関係に、正解はありません。それぞれの子供の性格、家庭環境にも多種多様なのかもしれません。
だけど、「愛されている」「信じられている」と感じられる家庭があれば、きっとその子は道を外さないはずです。
今日もまた、遅く帰ってくるかもしれない息子の様子に、私は心を澄ませながら、少しでも信じて待とうと思います。
以上、今回は遅く帰ってくる息子に対する姿勢や考え方をまとめてみました。何かのお役になればと思います。
新米えんじにあ
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